JR武豊線の亀崎駅は、日本の中でもとても古くからある木造駅舎。そこで伊東合資(『敷嶋』を醸す酒蔵)の催しの企画をすることになりました。求められるのは古駅の良さが、ふわっと引き立つ。”伊東合資だからこそ”がある。”亀崎だからこそ”がある。観光地ではないが、外需を呼び込みたい。住まわれている方にも違和感なく、溶け込むもの。といったところ。物販(土産?)は面積と商品数がないと魅力にならない。飲食でも、手間(人件費)やロスが多くなりそうなものは難しい。そこで目を向けたのは、”角打ち”というもの。“角打ち”とは、昔ながらの酒屋にある、カウンターの端っこを使ったちょい飲みサービスです。そのサービスはよく眺めてみると、小面積でできる労務(人件費)も少ない古さも魅力になるロスも少ないという、サービス以上のビジネスモデルそのものです。また、JR武豊線は、言ってしまえば地方ライン。その電車は30分に1本と、一般的には本数があまり多くない電車です。でもそれをちょっと裏返すと「ちょい飲みにちょうどいい時間」にもなりそうでした。ふたを開けてみると、大賑わい。飲み屋のトビラを開けなくても飲める気軽さ普段使いの駅という親しみ、小さなお祭り感の親しみ初秋のすずしげな夕刻そういった要因はあると思いますが、やはり一番はヒトでした。人間全部で演出ベース企画をカタチにした小村氏。繊細さを付け加えた伊東優さんの奥様。そして走り回る伊東優さん。その他に多くの方も、手先でなく人間全部で演出した感じがありました。設計図には載せられない”人間臭さ”秋の夕暮れと木造駅舎の背景。酒とつまみを提供する側の人間臭さ。なにげなく普段着で立ち寄るお客様の人間臭さ。素晴らしいマリアージュが起こった企画でした。